山口工材(株)創立50周年記念誌

常務取締役 井伊 利章 平成7年(1995年)入社 ●入社のきっかけを教えてください 学生時代に草野球を通じて柳井専務と知り合ったことで すね。私は山口工材の新卒入社第1期生なんですよ。 ●どんな仕事から始まったのですか 当時、新人研修などは簡単なもので、入社してすぐに阿東 町での現場研修が始まりました。スポーツをしていたので体 力には自信がありましたが、やはり仕事となると全然違い ALCが重かった事を思い出します。現場研修の後は営業へ 移りましたが、仕事の内容は何も分からなかったので、先輩 や職人さんに聞いたり教えてもらいながら覚えました。営業と いっても工務の管理もしながら行う特殊な業界で、お客さん とは技術的な話もしながら交渉するので覚えることは多いで すね。何十年も営業してきた中で思うことは、受注すること、 人を使うことの難しさですね。自分が思っている事を相手に 伝えられなかったり、自分の予想と逆の行動をされ元請の監 督さんから叱られたりと、若い頃は反省と勉強して学ぶことの 連続でした。 ●大変な経験もされたようですが、 記憶に残る仕事はありますか 防府市内の工場で火災が起こり、ゼネコンの下請けとして 24時間体制で復旧作業に携わった際、九州の方から職人 を集めたりなど業務管理を1ヶ月間、一人で仕切った時は大 変でした。そういった経験からも思うことは、協力会社との信 頼関係は大切だということ。普段からの付き合い方が大事 で、特に意識しているのは、とにかく「現場に行くこと」です。 現場に行って顔を見て話をすることから信頼が生まれてくる ものと思います。 ●協力会社の皆さんは大切な パートナーでもあるんですね 私は山口工材は家族だと思っています。入社当時から、厳 しく、優しく悩みも解決してくれる古松相談役は山口の親父 だと思っています。もちろん、協力会社の皆さん無くして山口 工材は成り立ちません。大切な家族でありパートナーです。 ●井伊常務の座右の銘など 教えていただけますか 「All for one One for all」通常は逆ですが、中学時代の 恩師の言葉で、「みんなが一人のことを守ることによって、一 人がみんなを守れるようになる」チーム力を磨く精神だと胸に 刻んでいます。それともうひとつ、「歩には歩なりの意地を持 て」。これは北島三郎の歌詞にあり、将棋で歩は一歩ずつし か進めず一番弱い駒ですが、最前線で体を張っています。そ んな歩でも歩なりの意地(仕事に対するプライドや責任感)を 持って行動すれば、目標を達成することもできるという願望も 含めています。 ● 最後に100年企業に向け、目指すことは? これから先、さらにIT化が加速し、情報の伝達や仕事の 効率化がスムーズ行われることでしょう。100年企業を目指し 生き抜くためには、人材育成も欠かせません。少子化も進ん でいますから、入社する人たちを社会に貢献でき企業にとっ て必要な人材へ育てるこ と。これが役員として課せ られた仕事だと思います。 困っている社員を他の社 員が手を差しのべる、そん な温かみのある企業へ成 長してもらいたいです。 Q Q Q Q Q Q 信頼関係を築くには 日々の積み重ねから 常務にインタビュー YAMAGUCHI KOUZAI 25

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